極楽寺境内の観音堂本尊と伝える本像は高さ120cm、がっちりと重量感に富んでいます。両腕の配置から考えると聖観音菩薩像ですが、如来の法衣をまとっています。これは鎌倉時代後半以降に鎌倉で流行する宋代美術の影響です。
桂材による一木造によっており、宋風の影響を受けつつも在地の力強さもうかがうことができることから、当地で作られたものと考えられます。
荒々しさの残る表情、重厚な体の造形、衣のひだの表現から、この像の造立年代は南北朝時代(十四世紀中ごろ)と考えられます。
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