○阿賀町消防本部口頭指導に関する実施要綱

平成26年4月1日

消防本部訓令第1号

(目的)

第1条 この要綱は、阿賀町消防本部が行う救急現場付近にある者に対する応急手当の口頭指導について、その実施方法等必要な事項を定め、もって救急効果の向上に資することを目的とする。

(用語の定義)

第2条 この要綱において、口頭指導、口頭指導員及び応急手当実施者の定義は次のとおりとする。

(1) 「口頭指導」とは、救急要請受信時に、消防機関が救急現場付近にある者に、電話等により応急手当の協力を要請し、口頭で応急手当の指導を行うことをいう。

(2) 「口頭指導員」とは、119番通報を受ける等の指令業務に従事している者の中で、別に定める口頭指導を行うための要件を満たす消防職員をいう。

(3) 「応急手当実施者」とは、口頭指導員により口頭指導を受け、傷病者に対して応急手当を施行する者をいう。(口頭指導員の口頭指導を施行者に伝える者も含む。)

(口頭指導の指導項目)

第3条 口頭指導を行う際の指導項目は次のとおりとする。

(1) 心肺蘇生法

(2) 気道異物除去法

(3) 止血法

(4) 熱傷手当

(5) 指趾切断手当

(口頭指導の実施要領)

第4条 口頭指導の実施要領等については、次のとおりとする

(1) 口頭指導実施及び中止の判断

口頭指導は、口頭指導員が聴取した内容から応急手当が必要であると判断した場合に実施する。ただし、応急手当実施者が極度に焦燥し、冷静さを失っていること等により対応できない場合及び指導により症状の悪化を生じると判断される場合は中止する。

(2) 各口頭指導に繋げるための導入要領

通報者から必要な事項を迅速かつ的確に聴取し、傷病者の状態に応じた医学的に適切な口頭指導が行えるよう、各口頭指導に繋げるための導入要領を別に定めるものとする。

(3) 口頭指導員の要件

口頭指導員は、次のいずれかに該当する者をもって充てるものとする。

 救急救命士

 救急隊員の資格を有する者

(4) 口頭指導内容

口頭指導員は、口頭指導を行うに際し、既に救急隊が向かっている旨を伝える等応急手当実施者に安心感を持たせるとともに、原則として別表1から別表5のプロトコルの内容に従って指導するものとする。

ただし、口頭指導員のうち上記(3)のア又はイの要件を満たす者は、症状の改善が期待できると判断した場合に各項目のプロトコルの項目以外の中毒等の処置についても口頭指導を実施できるものとする。

(5) その他

 口頭指導を実施すべき事案であると判断した場合は、各プロトコルに従って、速やかに指導を行うものとする。

 口頭指導を実施する場合、感染防止上の留意事項についても配意した指導を行うものとする。

 口頭指導を実施した場合、出場中の救急隊に対して、その内容について適切な方法により伝達するものとする。

(口頭指導に係る記録等)

第5条 口頭指導員は、口頭指導を行った場合、別記様式に口頭指導を行った年月日、時刻、口頭指導員名、応急手当実施者、指導項目及び指導内容並びにその口頭指導による応急手当の実施又は不実施の現場状況、傷病者の予後について、該当救急隊等に確認し記録するものとする。

(口頭指導の教育訓練)

第6条 消防長及び署長は、新潟地域メディカルコントロール協議会と連携して、口頭指導員に対し、傷病者の状態に応じた医学的に適切な口頭指導を行わせるために必要な教育訓練を行うよう努めなければならない。

この訓令は平成26年4月1日から施行する。

別表1

心肺蘇生法(全年齢対象)

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別表2

気道異物除去法

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別表3

止血法

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別表4

熱傷手当

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別表5

指趾切断手当

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阿賀町消防本部口頭指導に関する実施要綱

平成26年4月1日 消防本部訓令第1号

(平成26年4月1日施行)